Maurice Gendron – Bach: Cello Suites [2 SACDs] (1964/2020)
SACD Rip | 2xSACD ISO | DST64 2.0 > 1-bit/2.8224 MHz | 02:18:51 | 5.57 GB
Genre: Classical | Publisher (label): Decca / Tower Records Japan – PROC-2294/5
ジャンドロン生誕100年、没後30年企画。流麗さと気迫に満ちた渾身のバッハが、ついに世界初SA-CD化!各国の賞も多く受賞したPHILIPSによる世界的な名盤を最新復刻。オリジナル・アナログ・マスターテープから本国で新規マスタリング
2020年はモーリス・ジャンドロンの生誕100年、没後30年ということで、旧PHILIPSレーベルを中心に録音を行ったアルバムのなかから、発売以来多くのリスナーに人気の高い、J.S.バッハの無伴奏チェロ組曲がいよいよSA-CDとして登場します。この演奏は未だに多くのファンを惹きつける名盤ですが、CD時代では復刻が少ない状況でした。他のPHILIPS盤も含め、初期には主に廉価盤で再発されてきましたが、近年では他の盤に隠れてなのか、これだけの名演にもかかわらず海外含めオリジナル形態での復刻が乏しいところでしたが、多くの要望もいただき、待望の高音質化が実現しました。
1964年2月、オランダ・フィリップスにより録音されたモーリス・ジャンドロンが弾いたバッハ:無伴奏チェロ組曲全曲は、LPレコードとしての初出以来、フランスのACCディスク大賞やオランダのエジソン賞を受賞するなど、世界的に高い評価を受けた名盤として知られています。ジャンドロンは当時43歳というチェリストとして心技とも充実した時期にあたっていました。戦前のパリ音楽院でジェラール・エッキングに師事し、大チェリストのパブロ・カザルスからも教えを受け、第2次世界大戦中には大指揮者ウィレム・メンゲルベルクから指揮法を学んだジャンドロンのバッハ。彼のバッハは、戦後の新時代に相応しい端正な造形と洗練された技巧、美しい音色をもちながらも、内容的にはカザルスによる無伴奏復興以来の「人間的なバッハ演奏」を目指していたことはこの録音から明らかです。19世紀に高度な練習曲と見られていたバッハの無伴奏作品に豊かな感情表現を見いだし、コンサートレパートリーとして復興させたのがカザルスでした。ジャンドロンのバッハはカザルスの生々しい感情の発露とは演奏の外観がかなり異なりますが、自然な音楽の流れの中に、微妙な音色の変化やイントネーションの変化により、その情景の移り変わりを味わい深く描き出しています。
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第1番ト長調でのさり気ない音楽の流れ、しなやかな旋律線、色の仄かな明るさと柔らかさ、必要にして十分な緩急、強弱のメリハリなど、ジャンドロンのバッハ演奏の特徴が早くも実感されます。第2番ニ短調では、一転して音色の哀切さと、造形の引き締まった厳しさが、器楽作品の枠を超えた受難曲的な深い内容を伝えて止みません。第3番ハ長調と第4番変ホ長調では再び第1番での仄かな明るさと柔らかさのある音楽世界が取り戻され、第5番ハ短調では第2番以上の暗く悲しみに満ちた世界が表出されます。そして第6番ニ長調の何という晴れやかな世界。カザルスが強いアクセントと音色の輝きで光輝と力強さの極みを示した同曲に、ジャンドロンは柔らかなアクセントと晴れやかな音色で、天上に浮遊するような広がりのある世界を描いています。まさにカザルスの精神を受け継ぎながら、新たな美のメルクマールを打ち立てたのがこのジャンドロン盤と言えるでしょう。
今回の復刻では本国オリジナルのアナログ・マスターテープに遡り、高音質のデジタル化を行いました。今回に限らず最上位のフラットマスターを使用したため、非常に優秀なプレゼンスを得ることができています。質感や各定位が驚くほど明瞭・明確になり、DSD化の恩恵も加わったこれまでにない優秀な音質を再現。この盤では制作するにあたり、英国のCLASSIC SOUND社でかつてのDECCAのエンジニアの手によって、本国のオリジナル・アナログ・マスターテープの物理的なメンテナンスと修復を行った上でダイレクトにDSD変換を行い、このシリーズ用に綿密な工程で時間をかけてマスタリング作業を行いました。SA-CD層では、高精細なマスターサウンドをお楽しみいただけます。CD層も最新のデジタル化とマスタリングを施していますので、従来盤の音質とは一線を画しています。このシリーズではオリジナル・ジャケット・デザインを採用し、矢澤孝樹氏による新規の序文解説を掲載しました。今回の「ヴィンテージSA-CDコレクション」第24弾は、計3タイトルを発売いたします。
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Tracklist:
Disc 1
Suite for Cello Solo No.1 in G, BWV 1007
01. 1. Prelude (2:25)
02. 2. Allemande (4:08)
03. 3. Courante (2:35)
04. 4. Sarabande (3:05)
05. 5. Menuet I-II (3:04)
06. 6. Gigue (1:58)
Suite for Cello Solo No.4 in E flat, BWV 1010
07. 1. Prelude (5:09)
08. 2. Allemande (3:17)
09. 3. Courante (4:03)
10. 4. Sarabande (4:48)
11. 5. Bourree I-II (5:22)
12. 6. Gigue (2:54)
Suite for Cello Solo No.6 in D, BWV 1012
13. 1. Prelude (5:08)
14. 2. Allemande (8:13)
15. 3. Courante (3:52)
16. 4. Sarabande (4:30)
17. 5. Gavotte I-II (3:57)
18. 6. Gigue (4:30)
Disc 2
Suite for Cello Solo No.2 in D minor, BWV 1008
01. 1. Prelude (3:36)
02. 2. Allemande (3:37)
03. 3. Courante (2:00)
04. 4. Sarabande (4:37)
05. 5. Menuet I-II (2:59)
06. 6. Gigue (2:55)
Suite for Cello Solo No.3 in C, BWV 1009
07. 1. Prelude (3:37)
08. 2. Allemande (3:34)
09. 3. Courante (3:12)
10. 4. Sarabande (4:23)
11. 5. Bourree I-II (3:10)
12. 6. Gigue (3:31)
Suite for Cello Solo No.5 in C minor, BWV 1011
13. 1. Prelude (5:48)
14. 2. Allemande (5:24)
15. 3. Courante (2:30)
16. 4. Sarabande (3:28)
17. 5. Gavotte I-II (4:47)
18. 6. Gigue (2:44)
Personnel:
Maurice Gendron, conductor
Note:
Recorded at the Scola Cantorum, Paris, France in France on 8-12.II.1964
DSD remastering by Classic Sound UK from the original analogue master tapes in V.2020
SACD ISO
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